冬の展示会では私たち二年生によるグループ作品6点、一年生による個人作品21点、色彩学の授業で二年生が描いた作品が14点展示されました。
−2年生によるグループ作品の製作過程−
展示会6週間前:  校長先生から今回の展示会のための「光」というテーマの提案があり、先生、生徒の間でそのテーマで納得のいく展示会を作ることができるか議論。このときに校長からのテーマが撤回、変更になることもあります。

 「光」というテーマは植物そのものを表現の中心として置かなければならない私たちにはとても難しく響きました。なぜなら光そのものの芸術性が前面に出てしまうことが懸念されたからです。それでも今年は少し違った雰囲気の展示会を、と願っていた私たちはこのテーマに取り組むことを決めました。

展示会5週間前:  展示会のために費やされる時間は、週に5時間とられている造形学の時間が与えられます。まず光について人が受ける感情的な印象の分析<例えば、光という言葉で何を連想するかを言葉で書き出す、森に行って自然の光を観察、など>、アイデア収集、グループ分け、アイデアを現実にするためのモデル作り、費用の計算・・・などがこの期間で行われます。
展示会2週間前:  すべての授業が展示会のために費やされます。まずは展示会場となる私たちの教室のすべての窓を板で伏せ、まったくの密閉された空間を作り上げます。作品を最高の状態で表現するためにはこの作業が最も重要で、みんな時間をかけて丁寧にまっさらな空間を作り上げていきます。またこの間に作品に必要な材料の最終調達にも走ります。
展示会1週間前:  材料もすべて揃い、綿密に計画を練っているにもかかわらず、最後の完成を見るまではいつまでも緊張するものです。
展示会開催:  展示会には卒業生はもちろん、周辺のフロリスト職業訓練学校、マイスター学校、全国から多くの人々が訪れます。私たちはゲストのために、一つ一つの作品について解説を行います。
作品名 「息苦しい美しさ」

 この作品は森の中の光をヒントに、自然を人間によって作られた空間に持ってきたことによる自然からの訴えを表現しています。部屋全体を白いビニールで覆い、床には無数のガラスのかけらが敷き詰められ、その上には均等な長さに切断された白樺の木が60cm間隔で130本配置されています。真っ暗な中に対角線上にゆっくりと一つずつ点灯するスポットとそれに反射して光るガラス、息が詰まるようなビニールの白と240cmに切断されてしまった白樺の木の白が鈍く光る。床暖房がOFFになっていることから部屋全体の温度が極端に下がる。入るとぞっとするような感覚に襲われます。そして入場者は思うことでしょう。

”なんて美しい芸術!”

”なんて恐ろしい人間のエゴイズム”

作品名「夢の世界」

部屋中に吊り下げられた白く薄いガーゼ。ユーフォルビア、チューリップ、アネモネ、ユーチャリスの白い花々。幻想的な音楽。虹の色を表現したスポットの光。
「光」「花に対する人の感情」「音楽」「虹」
この4つの、人が決して手に掴むことのできない要素を使って「息苦しい美しさ」とはまったく違ったあたたかな空気に包まれた作品。

作品名「人工の光って???」

写真のような状態で4つの箱が壁にかかっています。緑、青、赤、白色灯のネオンに照らされた自然が表現されています。さまざまな色に照らされて同じ緑の草がまったく違う表情を見せます。この作品にはテーマとして現代の進化したライフスタイルへの警告があります。日中を人工的な光の中(会社や仕事場)で過ごし、夜になるとさまざまにライトアップされた公園を散歩する都会の人々はまだ日の光の暖かさを憶えているのだろうか・・・。